親バカ
僕の両親は途轍もなく親バカです。
自他共に認める親バカです。
とにかく僕を褒めます。
さすがは我が息子!ってよく直接言ってきます。
「お母さんは親バカやから」
「おいは親バカやけん」
これは、今となっては僕にとっての魔法の言葉です。
親バカと甘やかしは別物。
我が子に最大の愛を注いでいる親ほど、子どもは伸び伸びしている。
何故って、自分自身の理解者が、自分自身を心から認めてくれる存在が近くにいるんですから。
こんなにも嬉しいことはありません。
だからそういう子どもは強い。
最近仕事しててよくそんなことを思います。
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昔、自分でやりたいって言って始めた剣道の稽古に行くのが嫌になって、駄々こねてめちゃくちゃに怒られたことがあります。
「自分でやるって決めたことば途中で辞めるな!最後までやりきらんか!」
物凄い剣幕。
慌てて稽古に行く僕。
稽古が終わってみると、何とも言えない清々しさ、気持ち良さを感じている僕。
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何がいいことで何がダメなことか。
そんな当たり前のことを、とても深い部分を、僕の親はちゃんと言葉にして教えてくれました。
その教えが、確かに今の僕を作っています。
これも一つの愛の形であって、ただ褒めるだけが子供の教育ではない。
親が最大限の関心を寄せて、その子のこれからを真剣に考えているからこそ、初めてその子に響きます。
僕の親がそういう関心なしの親バカだとしたら、上っ面だけの愛だとしたら、僕はきっとプー太郎でした。
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子どもが自分のやりたいを口にできるかどうか、貫き通せるかどうか。
そのキーワードは「自尊心」だと感じます。
母の言葉を借りると、自尊心とは、自分に向けられた愛を大切にして守る、ということ。
決して奢りではなく、周りからの愛を自分自身の力に変える能力、それこそが自尊心。
ではその最も大切な自尊心をもてるきっかけは?
勿論、親の存在であり親の愛です。
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僕の親は最高です。
子バカって言葉があったら今ここで使いたい。
親バカな両親の元に生まれた僕は途轍もなく子バカなんです。
素敵な2人の間に生まれた僕は、世界で一番の幸せ者なんです。
いつか子どもができたら、精一杯愛したい。
思いっきり愛を伝えたい。
「あなたがいてくれるだけで幸せだよ。」
そう言ってあげたい。
僕の一つの夢は、「親バカになること」です。