ほのぼの日記

教育業界に勤めています。学生時代は数学とアカペラに励んでいました。何となく考えていることや日々の体験をほのぼの更新するブログです🙋‍♂️

「わかる」と「できる」

こんにちは。

梅雨が空けたみたいですね。

 

昼間からアカペラの練習でしたが暑すぎてぶっ倒れるかと思いました。

こまめな水分補給が大事ですね。

 

 

 

今日は教育に関する話題です。

受験シーズンに差し掛かった今、生徒に勉強を教える身として特に感じることをピックアップしてみました。

少し長くなります。

 

僕は大学1年の頃から、とある塾でアルバイトをしています。

生徒一人に講師一人といった個別指導型の塾で、今まで約30人ほどの生徒を担当しました。

基本的に高校生を教えていますが、小学生や中学生を担当することもあります。

メインの担当教科は数学です。

 

講師を始めて5年。

様々な生徒に数学を教えてきて、いま特に「わかる」と「できる」の違いと、それを理解することの重要性を感じます。

 

 

 

一つ例を挙げます。

二次関数の式からグラフを書く問題を考えてみます。(本当はもっと具体的に問題を与えるべきですが、長くなっちゃうんで割愛します)

 

グラフを書く手順を学習する為に、以下のような疑問を投げかけてみます。

 

「グラフを書くときに必要なものは何だろう?」

 

中学で学習する一次関数のグラフなら傾き切片です。

では、二次関数なら何でしょうか?

(下に答え↓↓↓)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

基本的には以下の三つが答えとして挙げられます。(各項目の意味は割愛します)

・軸

・頂点

・下か上のどちらに凸か

 

この3つを求めることができれば、その二次関数のグラフを書くことができるわけです。

その為に必要となってくるのが平方完成と呼ばれる計算で、平方完成した式の形から先の3つを判断します。

 

 

〜二次関数の式からグラフを書く手順〜

①   二次関数の式を平方完成する

②   式の形から軸、頂点、どちらに凸かを判断する

③   ②で求めた3つを元に、グラフを書く

 

 

だいぶ端折った説明となりました。

個人差はありますが、今までの殆どの担当生徒が今の説明で式からグラフを書く流れを理解してくれました。

 

 

さて、ここからが本題です。

 

ここまでを終えて、二次関数の式からグラフを求める手順は理解したとしても、それを実際に何も見ずに自分でできるかどうかは話が違います。

 

何が言いたいかというと、「いま理解したこと」を「もうできること」だと思ってしまうとまずいということです。(ぶっちゃけ高校生のときの僕はだいぶこう思っちゃってました、、)

 

何もせずに次の週を迎え、全く同じ問題に取り組んでみると、思った以上に手が進みません。

応用問題なんて以ての外です。

人間の脳はキャパシティが限られていて、浅い記憶は割とすぐに忘れちゃいます。

神経衰弱みたいなものですね。

そのままテストを迎えて点が取れないのは最もでしょう。

 

それを防ぐ為に必要なことは練習と想起です。

 

 

 

部活動で監督がチームの戦術をホワイトボードで共有して部員が理解したとして、それが試合でいきなりできるかは全くの別問題です。

戦術を理解した上での練習の積み重ねが試合での実践に繋がります。

 

勉強においてもそれは全く一緒で、テストが部活でいう試合にあたるわけですね。

 

ここをしっかり理解できている生徒はやっぱりめちゃくちゃ伸びます。

 

 

 

もう一つ大切なことは想起、つまり想い出すことです。

想起による学習内容の深い定着は、科学的にも裏付けられている事実です。

 

学習内容の説明を受け、理解した後にすぐ演習に向かうと、多くの生徒はスラスラとペンが運びます。記憶に新しいからです。

ただ、それだけだと忘れてしまうまでの間隔が短いです。

 

3日後くらいにもう一度解こうとすると、所々忘れている状態になっていることが多く、その状態こそ定着の為の重要なステップで、想い出すというプロセスを踏むことでより頭に残ります。

 

ちなみに問題全部を解かなくても、問題に対する想起というプロセスが踏めれば効果は確実に出ます。

僕がよく生徒にさせているのが、板書を元にした問題のクイズ化です。

先程の二次関数の説明でも具体的な疑問を投げかけましたが、あの疑問文は実際に板書に起こしています。

授業で出てきた疑問文を、そのまま問題文とした簡単なクイズを板書に作ってしまいます。

 

こんな感じです↓

Q. グラフを書く為に必要なことは?

A. 軸、頂点、どちらに凸か

 

このように、後で見返すときにその疑問文を活用して貰うことで流れの確認になり、それだけでもだいぶ頭に残ります。(クイズ化の効用も科学的に裏付けられています)

 

 

 

限られた時間の中で確実に結果を出すには、「わかる」をより効率的に「できる」に変えていくことが非常に大切だなぁと思う今日この頃です。

 

特に数学はパターンの学問で、応用問題といえども基本問題の組み合わせとなっていることが多いです。

闇雲に問題を解くより、一つ一つを確実にできるようになり、自分の数学の引き出しを増やしていくことが一番の近道だとも感じています。

 

 

 

 

 

長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

結構あるあるの話なのかもしれませんが、自分なりに違いと定着のプロセスをまとめてみました。

教育に関する自分の考えは今後も定期的にアップしていこうかなぁと思います。

 

よかったらまたご覧ください!

 

それでは!